「こころの時代」における“高度専門職業人”である「臨床心理士(こころの専門家)」への社会的要請はきわめて高くなっています。そして、こころの問題が複雑化・多様化する現代的状況では、臨床心理士にはより高度な専門性(①種々の活動領域に対応、②生涯発達における様々な発達水準に対応する心理援助、③いろいろな心理援助の介入技法の利用、④地域に根ざしたコラボレーション能力)が求められるようになってきています。しかし、従来の大学院制度のもとでの養成システムには①研究者養成と高度専門職業人養成の混在のための時間的制約、②研究者である教員による実務教育の限界などの問題がありました。それらの問題を克服するために実務教育の充実した“専門職大学院”を新設し、質の高い「臨床心理士」の養成をめざしています。